PROJECT COLUMN

           

技術紹介

2025.04.03

マスキングフィルムのインフレーション成形

マスキングフィルムは、塗装や加工工程において、仕上がりを左右する重要な資材です。しかし、実際の現場では次のようなお悩みをよく耳にします。

  • 「薄すぎてすぐに破れてしまう」
  • 「静電気でほこりがつきやすい」
  • 「サイズが合わず無駄が多い」
  • 「納期やロット対応が不安定」

当社では、こうした課題を解決するために、インフレーション成形による高品質なマスキングフィルムを受託生産しています。お客様の用途・環境に最適な仕様で製造し、安定した品質と供給体制を両立。特注対応にも柔軟にお応えいたします。


マスキングフィルムとは?

マスキングフィルムとは、塗装や加工の際に、塗料や切削くずなどが付着してほしくない部分を覆うために使用する保護用フィルムです。

■ 主な用途:

  • 自動車や建築物の塗装時の養生
  • レーザー加工・切削加工の表面保護
  • 樹脂や金属製品の輸送中のキズ防止

■ マスキングテープとの違い:

  • テープ: 細いラインや縁取り用。ピンポイントで貼るのに適しています。
  • フィルム: 広範囲を一度に覆える。広い面積や曲面にも対応しやすい。

■ 使用される素材:

  • ポリエチレン(PE)
  • ポリプロピレン(PP)

インフレーション成形による当社のマスキングフィルム製造の強み

当社では、インフレーション成形という製法でマスキングフィルムを製造しています。これは、溶融した樹脂を空気で膨らませてフィルム状にする方式で、品質の安定性や大量生産性に優れています。

■ 特長1:仕様カスタマイズの自由度が高い

お客様の使用環境に応じて、以下のようなカスタマイズが可能です。

材質 厚み
PE: 高密度HD0.009mm~0.05mm 150mm~2000mm  
PE: 低密度LD0.02mm 0.15mm50mm~1200mm
PE: リニア低密度LL0.015mm~0.15mm150mm~1200mm
PP0.015mm~0.08mm400mm~640mm
  • 色:透明、半透明、ブルー、グリーンなどその他、数多くの色が可能です。(色見本あり)
  • 静電気対策:帯電防止処理可能
  • フィルム表面:エンボス加工、コロナ放電処理など

■ 特長2:柔軟なロット対応と短納期

「試作品1ロールだけ欲しい」「定期的に数万m必要」といった、さまざまなニーズに対応可能です。小ロット(1000m~)から量産対応まで、スピーディーな納品を実現します。

■ 特長3:高品質と一貫生産体制

原料選定から製膜、検査、梱包まで一貫して社内で対応。異物混入対策や厚みムラの抑制など、現場ニーズに応えた品質管理体制を敷いています。


よくあるご質問(FAQ)

Q1:最小ロットはどのくらいですか?
A1:お客様のご希望に応じて、1ロール(1000m~)からの試作にも対応可能です。本生産時は数百ロール単位まで対応可能です。

Q2:印刷はできますか?
A2:フィルム成形においての印刷手法はグラビア印刷が一般的です。簡易な1色印刷〜ロゴ印刷など対応しております。ご希望のデザインと用途に応じてご提案します。

・エンドレス印刷: どこでも同じ柄にて印刷
・ピッチ印刷:   袋の決まった位置にロゴ・マークなどを印刷

Q3:フィルムの帯電防止処理はどの程度有効ですか?
A3:用途に応じて、半導電タイプ(表面抵抗10^9〜10^11Ω)などの帯電防止処理が可能です。電子部品やクリーン環境向けにも対応しています。

Q4:定期的な納品契約は可能ですか?
A4:はい。月間・四半期ごとの定期納品スケジュールも承ります。在庫管理や配送計画もご相談ください。


お問い合わせ・資料請求はこちらから

「マスキングフィルムを試してみたい」「製品仕様を相談したい」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。